小中学校の校長先生とお会いすることがしばしばありますが、同じ校長先生という立場でも色々な考え方があるのだなあと感じます。今、長期欠席の児童生徒が誰もいない学校はないのではないかというほど、不登校は人ごとではありません。行けなくなった理由は様々なので、どうしたらいいのかは一概には言えません。

でも校長先生の考え方次第で、辛い状況になった親子が全然違う方向に進むことがあるのは紛れもない事実です。

最近お話をしたある小学校の校長先生がおっしゃっていた言葉が心に残っています。

「学校がつらければ学校ではなくてもいいから、どこかに通って学んで欲しい。この学校の不登校の子どもたちみんながどこかに通えるようになるのが今年度の目標なんです。」

まさに教育機会確保法の考え方です。学びたいのになんらかの理由で学校に行けないでいる場合(環境改善に手を尽くした上で)、こういう風に別の場を認めて子どもを応援できる校長先生の包容力は想像以上に大きな力になります。

学校に行けなくなってしまった子どもたちもみんな、希望に胸膨らませ、ピカピカのランドセルを選んだ子どもたちです。どんな先生が担任になるのかな?お友達できるかな?そう思いながら入学した日がありました。

まさか学校に行けなくなるなんて。

もし、学校以外のところで学べる元気が残っていたら、是非温かくその道への扉を開いておいてください。

私が子どもの頃、何かの話の中で母が言いました。

「お母さんのいない子どもも誰かに大切に育ててもらえばとってもいい子に育つものよ。」

なぜそんな話をしたのかは覚えていませんが、心のどこかに残っていて、先日お話しした校長先生の言葉を聞いた時、その母の言葉を思い出しました。学校では何か辛い状態になってしまったとしても、別のところで居場所をみつけそこで学べるのなら必ずいい子に立派に成長できる。子どもたちの立派に育って巣立っていく姿を想像し、そんなことを再認識した気がしました。

子どもにとって1年はとても長く、密度の高い時間です。学校には来られなくても、通って学べるところがあればその後の道が開けていきます。そしてそのことについて校長先生に背中を押していただけるのと怪訝な顔をされるのとでは心の重さが全く違います。

今日はそんなことを考えながら、小学校での仕事帰りに夏空を見ていました。そして、学校には行けず、ペガサスで学んでいる子どもたちも今日も頑張っていました。学校に心身の拒絶反応が強くない場合は、学校に行ってみようかなという日も出てきます。学校以外の場所に通ったら学校には戻れなくなるというのは違います。このこともご理解いただけると嬉しいなと思います。

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